ソラタ
「飛行記録って毎回書かないといけないの?どこに保管する?」飛行日誌の義務と記録内容を整理します。
この記事の要点
無人航空機の飛行記録は航空法で義務づけられています。記載すべき内容は飛行日時・場所・操縦者・機体登録番号・飛行時間・異常の有無などです。
保存期間については最新の法令でご確認ください。
業務利用・許可承認飛行では飛行記録の管理が特に重要です。記録は事故発生時の証拠・機体整備の管理・行政対応にも活用されます。
「ドローンを飛ばしたら記録を残す義務がある」。これは航空法に定められたルールです。
趣味で飛ばす場合でも、航空法の適用対象となる機体(100g以上の無人航空機)の飛行では飛行記録が義務づけられています。
飛行記録は面倒に感じるかもしれませんが、事故発生時の状況証明や機体の整備記録としても重要な役割を果たします。記録を継続することで、機体の異常の早期発見や飛行技量の向上にもつながります。
簡単に言えば、飛行記録とは「いつ・どこで・誰が・どの機体で・どのくらい飛ばしたか」をメモする飛行日誌のようなものです。
無人航空機の飛行記録の義務は航空法に基づいています。2022年6月の航空法改正(無人航空機の登録義務化・カテゴリー制度の導入等)に伴い、飛行記録に関する規定が整備されました。
法令の改正により記録義務の内容・保存期間等が変わることがあります。常に最新の航空法・国土交通省の情報でご確認ください。
飛行日誌の作成義務と記載内容については、無人航空機の飛行の安全に関する教則(下図)で規定されています。
飛行記録に含めるべき主な項目は以下の通りです。詳細な記載要件は最新の法令でご確認ください。
| 記録項目 | 記録内容の例 |
|---|---|
| 飛行日時 | 飛行を開始した年月日・時刻、終了した時刻 |
| 飛行場所 | 飛行した場所の住所・地名等(特定できる情報) |
| 機体の登録番号 | 無人航空機登録制度で付与された登録番号 |
| 操縦者の氏名 | 実際に機体を操縦した者の氏名 |
| 飛行時間 | 飛行した時間(分・時間単位) |
| 飛行の目的・概要 | 撮影・点検・測量等の飛行目的 |
| 異常の有無 | 飛行中・着陸後に確認された機体の異常・不具合の有無と内容 |
| 整備・修理の記録 | プロペラ交換・修理等の整備内容と実施日時 |
飛行記録の保存期間については航空法令で定められています。一般的に3年間の保存が求められるとされていますが、法令の改正によって変更される場合があります。
必ず最新の航空法・国土交通省の情報でご確認ください。
記録の保存場所・形式については特定の形式が定められているわけではありませんが、必要なときに速やかに提示・提出できる状態で保管することが重要です。
「飛行記録」と「業務記録」は似た概念ですが、範囲が異なります。
| 種類 | 主な内容 | 位置づけ |
|---|---|---|
| 飛行記録 | 各フライトの事実(日時・場所・機体・操縦者・飛行時間・異常の有無等)を記録したもの | 航空法上の義務。事後の事実記録 |
| 業務記録 | 飛行記録に加え、飛行計画・リスク評価・点検記録・許可申請書類・指示書等を含む広い概念 | 組織・事業者として求められる運航管理の記録 |
飛行記録は法令上の義務としての事後記録であるのに対し、業務記録はより広い運航管理の観点からの記録体系です。業務利用・法人運航では業務記録全体を適切に管理することが求められます。
飛行記録の形式(紙・電子のどちらでも可)については、法令上は特定の形式が義務付けられているわけではありません。ただし、以下の点を意識して記録を残すことが重要です。
スプレッドシート・専用アプリ・フライトログアプリ等を活用することで記録の手間を削減できます。
飛行記録は義務を果たすためだけでなく、以下の場面で活用できます。
| 活用場面 | 記録の役割 |
|---|---|
| 事故発生時の証拠 | 飛行日時・操縦者・機体状態を証明し、原因調査・賠償交渉の根拠となる |
| 機体の整備管理 | 累積飛行時間・バッテリー充放電回数・過去の不具合履歴から整備時期を判断する |
| 行政対応・監査 | 国土交通省・地方航空局への報告・確認が必要な場合に提示する |
| 飛行技量の向上 | 飛行回数・飛行時間の蓄積により、技能証明の実績として参照できる |
| 発注者への報告 | 業務での飛行実績を証明し、品質管理に活用する |
飛行記録は「事後記録」、飛行計画は「事前申請・計画」という違いは試験頻出です。飛行記録は飛行後に実際の飛行内容を記録するもので、飛行計画は飛行前に作成する予定の記録です。
混同しやすい用語
飛行記録:飛行後に実際の飛行内容(日時・場所・機体・操縦者・飛行時間・異常の有無等)を記録したもの。航空法上の義務。
事後記録。
飛行計画:飛行前に作成する飛行の予定・計画。FISS(飛行情報共有システム)への入力等が含まれる。
事前申請・計画。
Q1. 無人航空機の飛行記録が義務づけられている法的根拠を答えよ。
A1. 航空法。2022年の航空法改正により無人航空機の飛行記録等に関する規定が整備された。
詳細は最新の航空法・国土交通省の情報で確認する。
Q2. 飛行記録と飛行計画の違いを答えよ。
A2. 飛行記録は飛行後に実際の飛行内容を記録する事後記録。飛行計画は飛行前に作成する飛行の予定・計画で事前申請・計画。
Q3. 飛行記録の主な活用場面を2つ答えよ。
A3. ①事故発生時の原因調査・賠償交渉の証拠として。②機体の累積飛行時間・不具合履歴から整備時期を判断する機体管理として。
飛行記録は航空法に基づく義務で、飛行日時・場所・機体登録番号・操縦者・飛行時間・異常の有無等を記録します。保存期間は法令で定められていますが、改正により変わることがあるため最新情報を確認してください。
飛行記録は義務履行だけでなく、事故時の証拠・機体整備管理・行政対応に役立つ重要な情報資産です。飛行計画(事前)と飛行記録(事後)という区別を正確に理解しておきましょう。
参考資料
・無人航空機の飛行の安全に関する教則(国土交通省 第4版)
・航空法(昭和27年法律第231号)
・国土交通省 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール
※ この記事の制度確認日:2026年5月
学科試験対策|管理人の一言
「飛行記録は事後記録(飛行した事実の記録)」「飛行計画は事前計画」という区別を確実に押さえましょう。記録すべき主な項目(日時・場所・機体登録番号・操縦者・飛行時間・異常の有無)も頭に入れておくと良いです。
保存期間は法令の改正によって変わることがあるため、試験前に最新情報を確認することをお勧めします。