初心者が学ぶ無人航空機

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湿度・露点温度とドローン飛行|霧の発生予測と結露リスクを解説

ソラタ

「湿度が高いとバッテリーに影響がある?機体本体は大丈夫なの?」湿気による電子部品への影響と飛行判断を整理します。

この記事の要点

相対湿度が100%(飽和状態)になると水蒸気が水滴に変わり霧や雲が発生します。気温が露点温度まで下がると飽和状態になります。

気温と露点温度の差が小さいほど霧の発生リスクが高くなります。また、高湿度環境や急激な温度変化による結露はドローン電子機器にとってリスクとなります。

湿度の基本

用語説明
相対湿度現在の気温で大気が含める最大の水蒸気量(飽和水蒸気量)に対して、実際に含む水蒸気量の割合(%)。一般的に「湿度」として表示される値
絶対湿度空気1m³中に実際に含まれる水蒸気の質量(g/m³)。気温に関係なく実際の水蒸気量を示す
飽和水蒸気量ある気温で大気が含むことができる水蒸気の最大量。気温が高いほど大きい

相対湿度が100%になると飽和状態となり、余分な水蒸気が水滴に変わって霧・雲・露が発生します。

露点温度とは

露点温度とは、その空気を冷やしたときに相対湿度が100%(飽和状態)になる温度です。

関係説明
気温 = 露点温度相対湿度100%。霧・雲が発生する状態
気温 > 露点温度(差が小さい)霧の発生リスクが高い。夜間に気温が下がると露点に達しやすい
気温 > 露点温度(差が大きい)霧が発生しにくい。乾燥した状態

飛行前に気温と露点温度の差を確認し、差が小さい(例:2〜3℃以内)場合は霧が発生する可能性が高いと判断できます。

湿度とドローン飛行の関係

霧の発生リスク

晴れた夜に相対湿度が高い(80%以上)状態で放射冷却が起きると、気温が露点温度に達して霧が発生しやすくなります。翌朝の飛行予定がある場合は前日夜の湿度と気温・露点温度の差を確認することが重要です。

結露のリスク

ドローンの電子機器・バッテリー・センサー類にとって結露は大きなリスクです。以下のような状況で結露が発生しやすくなります。

状況内容
屋内から屋外への急激な温度変化暖かい室内で保管した機体を寒い屋外に出すと、機体表面に結露が生じることがある
高湿度環境での飛行後霧・雨・高湿度の中で飛行した後は機体内部に水蒸気が侵入していることがある
秋〜冬の早朝飛行地表や機体表面が露点温度以下に冷えると結露が発生する

結露が疑われる場合は機体をすぐに使用せず、乾燥した環境で十分に乾かしてから使用してください。

温暖前線の接近による湿度・気温の変化については、無人航空機の飛行の安全に関する教則(下図)で確認でき、霧の発生・結露リスクの把握に役立ちます。

温暖前線と湿度・気温の変化(国土交通省 無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版 p.71):温暖前線接近時は気温・湿度が次第に高くなり弱い雨が続く
出所:国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版」(2026年2月)p.71 前線通過時の湿度変化:温暖前線が接近すると気温・湿度が次第に高くなり弱い雨が絶え間なく続く。湿度が高い状況では機体の結露リスクが高まるほか、霧や低雲が発生して視程が悪化することがある。飛行前に前線の位置と移動を確認することが重要。

混同しやすい用語

相対湿度:飽和水蒸気量に対する実際の水蒸気量の割合(%)。天気予報で「湿度」として表示される。

露点温度:その空気が飽和状態(相対湿度100%)になる温度。気温が露点温度に下がると霧・露が発生する。

飽和水蒸気量:ある気温で大気が含める水蒸気の最大量。気温が高いほど多くの水蒸気を含める。

学科試験対策|管理人の一言

学科試験では「気温と露点温度の差が小さいと霧が発生しやすい」「相対湿度100%で水蒸気が水滴になる」という関係が問われます。また「結露はドローン機器に有害」という点も覚えておきましょう。

露点温度の数値計算より「気温−露点温度の差が小さい=霧リスク大」という読み方を押さえるのが実用的です。

一問一答

Q1. 露点温度とは何か。

A1. その空気を冷やしたときに相対湿度が100%(飽和状態)になる温度。気温が露点温度まで下がると霧・露が発生する。

Q2. 気温と露点温度の差が小さいとき、霧の発生リスクはどうなるか。

A2. 霧の発生リスクが高くなる。差が2〜3℃以内の場合は霧の発生に注意が必要。

Q3. ドローンの結露はなぜ問題か。

A3. 電子機器・バッテリー・センサーに水分が侵入し、故障・誤作動の原因になるため。

まとめ

相対湿度100%になると霧・雲・露が発生します。気温と露点温度の差が小さいほど霧の発生リスクが高く、飛行前確認の指標になります。

また高湿度環境や急な温度変化による結露はドローン機器のリスクとなるため、結露が疑われる場合は十分乾燥させてから飛行してください。

関連記事:霧・もやとドローン飛行 逆転層と霧の発生

参考資料

・無人航空機の飛行の安全に関する教則(国土交通省 第4版)

・気象業務法(昭和27年法律第165号)

・気象庁 航空気象情報

この記事を書いた人

ソラタ

30代。二等無人航空機操縦士の技能証明取得を目指して勉強中。学科試験で詰まったポイントを整理してお伝えします。