ソラタ
「DSMとDTMって何が違うの?どちらがドローン測量で使われるの?」数値標高モデルの3種類の違いと用途を整理します。
この記事の要点
DEM(Digital Elevation Model)は地形の高さを数値化したモデルの総称で、DSMとDTMを含む概念です。DSM(Digital Surface Model)は建物・樹木を含む地表面の高さを表し、DTM(Digital Terrain Model)は建物・樹木を除いた地形のみの高さを表します。
ドローン測量では通常DSMが生成され、そこからDTMを派生させます。
| 名称 | 正式名 | 含まれるもの | 特徴 |
|---|---|---|---|
| DEM | Digital Elevation Model(数値標高モデル) | DSM・DTM両方を含む総称 | 広義の「地形高さデータ」の呼び方 |
| DSM | Digital Surface Model(数値表層モデル) | 建物・樹木・構造物を含む | ドローン写真測量で最初に生成されるモデル |
| DTM | Digital Terrain Model(数値地形モデル) | 地面のみ(建物・樹木を除外) | DSMから建物・樹木を取り除いた地形モデル |
ドローンで空撮した写真をSfM処理すると、まずDSMが生成されます。DSMには建物・樹木・車なども地表面として含まれます。
そこから建物や樹木を除去するフィルタリング処理を行うことでDTMを作成します。
| モデル | 主な用途 |
|---|---|
| DSM | 建設現場の土量計算・造成計画・建物周辺の地形把握 |
| DTM | 洪水シミュレーション・森林の地形把握・道路設計(地面高さが必要な場合) |
写真測量(SfM)では樹木下の地面が計測できないためDTMの精度が低くなりがちです。一方、LiDARは樹木を透過して地面を計測できるため、森林地帯でも精度の高いDTMを取得できます。
DEM/DSM/DTM生成に必要な高精度測位(RTK・DGPS)の仕組みは、教則第4版(下図)でも示されています。
混同しやすい用語
DEM:数値標高モデルの総称。DSMとDTMを含む広い概念。
DSM:建物・樹木を含む地表面の高さモデル。ドローン測量で最初に生成される。
DTM:建物・樹木を除いた地形のみの高さモデル。DSMからフィルタリングして作成。
オルソ画像:DSMを使って歪みを補正した平面写真。地図として使用できる。
Q1. DSMとDTMの違いを答えよ。
A1. DSMは建物・樹木を含む地表面の高さモデル。DTMは建物・樹木を除いた地形のみの高さモデル。
Q2. ドローンの写真測量(SfM処理)で最初に生成されるのはどちらか。
A2. DSM(Digital Surface Model)。その後フィルタリング処理でDTMを作成する。
DEM(総称)の中にDSM(建物・樹木含む)とDTM(地形のみ)があります。ドローン測量ではSfM処理でDSMが生成され、用途に応じてDTMに変換します。
建設の土量計算にはDSM、洪水シミュレーションや森林地形把握にはDTMが主に使われます。
参考資料
・測量法(昭和24年法律第188号)
・i-Construction(国土交通省)
・無人航空機の飛行の安全に関する教則(国土交通省 第4版)
※ この記事の制度確認日:2026年5月
学科試験対策|管理人の一言
「DSM=建物・樹木を含む地表面」「DTM=地形のみ(建物・樹木を除去)」という違いを対比で覚えましょう。「ドローン測量でまず得られるのはDSM」という処理の順序も重要です。
DEMは総称なので混乱しやすいですが、「DSM・DTMをまとめてDEM」と理解すれば整理できます。