初心者が学ぶ無人航空機

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航空法の適用外となる機体とは?100g未満の規制範囲を整理

ソラタ

「なんで100gが基準なの?101gの機体と99gの機体でそんなに違うの?」重量基準の根拠と100g未満の機体の扱いを整理します。

この記事の要点

航空法上の「無人航空機」の対象は機体重量100g以上(バッテリー含む)の飛行機・回転翼機等。100g未満の機体は「模型航空機」として航空法の主要規制(飛行禁止空域・承認要件など)の適用外となる。

ただし100g未満でも、小型無人機等飛行禁止法・電波法などは適用される場合がある。「100g未満なら何でも自由」は誤り。

2022年(令和4年)6月の航空法改正により、航空法上の「無人航空機」の定義に重量要件(100g以上)が明確に規定されました。それ以前は重量に関わらず対象となっていたため、小型トイドローンも規制対象でしたが、改正後は100g未満の機体は「模型航空機」として扱われ、航空法の主要規制が適用されなくなりました(詳細は国土交通省等の最新情報でご確認ください)。

ただし、「100g未満なら航空規制は何もない」と誤解している方も多いです。他の法令が適用される場合があり、特に飛行禁止区域に関する法律は重量に関係なく適用されます。

正確に理解しておくことが大切です。

簡単に言えば、100gという数字は「航空法(ドローン専用の主要規制)の対象になるかどうかの境界線」です。ただし100g未満でも他の法律のルールは守らなければならないため、「小さいから何でも飛ばせる」とは限りません。

航空法における無人航空機の定義(100g以上)

航空法第2条22項(2022年改正後)では、無人航空機を「構造上、人が乗ることができない航空機であって遠隔操作または自律飛行できるもの(その重量が100g未満のものを除く)」と定義しています(詳細は国土交通省等の最新情報でご確認ください)。

重量はバッテリーを含む機体全体の重量で判定します。プロペラガードなどのオプション部品は除きます。

100g以上の機体には以下の規制が適用されます。

規制の内容概要
機体の登録義務DRS(ドローン登録システム)への登録が必要
飛行禁止空域の遵守空港周辺・150m以上・人口集中地区等での飛行禁止
飛行方法の制限目視外・夜間・人の上空等での飛行は許可承認が必要
機体認証(任意または必須)カテゴリーに応じて機体認証・技能証明が必要
リモートID送信義務飛行中にリモートIDを発信する義務

航空法における無人航空機の定義(100g以上・遠隔操作または自動操縦・構造)の3要件については、無人航空機の飛行の安全に関する教則(下図)で確認できます。

航空法における無人航空機の定義3要件(国土交通省 無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版 p.7):100g以上・遠隔操作または自動操縦・飛行機等の構造
出所:国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版」(2026年2月)p.7 航空法における無人航空機の定義:①構造上人が乗ることができない航空機の構造であること、②遠隔操作または自動操縦により飛行できること、③重量が100g以上であること、の3要件を満たすものが航空法上の無人航空機に該当する。

100g未満(模型航空機)に適用される規制の違い

100g未満の機体は航空法上「模型航空機」として扱われ、航空法の飛行禁止空域・飛行方法の承認・機体登録・リモートID義務などは適用されません。ただし以下の点に注意が必要です。

法律・規制100g以上100g未満(模型航空機)
航空法(飛行禁止空域等)適用あり適用なし(模型航空機扱い)
機体登録・リモートID必要不要
小型無人機等飛行禁止法適用あり適用あり(重量不問)
電波法(技適)必要必要(重量不問)
各自治体の条例適用の可能性あり適用の可能性あり

小型無人機等飛行禁止法の適用(重量によらず適用)

「小型無人機等飛行禁止法」(国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律)は、機体の重量に関係なく適用されます。

この法律では、国会議事堂・官邸・原子力発電所・空港・自衛隊基地・外国公館などの施設上空および周辺での飛行を禁止しています。100g未満のトイドローンでもこれらの施設周辺では飛行できません。

電波法の適用(重量に関係なく技適が必要)

ドローンは操縦用の電波(2.4GHz帯等)や映像伝送用の電波を使用します。電波法では、国内で使用する無線機器は技術適合証明(技適)を取得した製品でなければならないとされており、この規制は機体の重量とは無関係に適用されます。

技適未取得の海外製トイドローンを日本で飛行させることは電波法違反となるリスクがあります(詳細は総務省等の最新情報でご確認ください)。

100g基準導入の経緯(2022年の改正)

2022年(令和4年)6月の航空法改正前は、重量に関わらず遠隔操作できる航空機はすべて「無人航空機」として規制対象でした。改正により100g未満のトイドローンが「模型航空機」として分類されるようになりましたが、これは安全リスクに応じた規制の合理化を目的とした変更です(詳細は国土交通省等の最新情報でご確認ください)。

学科試験で混同しやすいポイント

学科試験では「100g未満の機体は規制が一切ない」という誤った認識が問われることがあります。航空法の主要規制は適用外になりますが、小型無人機等飛行禁止法・電波法・自治体条例は適用されることを確認しておきましょう。

また「100gの重量にはバッテリーを含む」という点も重要です。

混同しやすい用語

無人航空機(航空法):バッテリーを含む重量が100g以上の遠隔操作・自律飛行できる航空機。機体登録・飛行禁止空域・リモートIDなどの規制対象。

模型航空機:100g未満の遠隔操作できる小型の航空機。航空法の主要規制の適用外だが、小型無人機等飛行禁止法・電波法などは引き続き適用される場合がある。

学科試験対策|管理人の一言

「100g未満は航空法の対象外」という事実と、「それでも他の法令は適用される」という2点をセットで覚えてください。特に「電波法(技適)は重量に関係なく必要」「小型無人機等飛行禁止法は重量不問で適用」という点は試験でも頻出の内容です。

また「100gの重量判定はバッテリーを含む」という点も確認しておきましょう。

一問一答

Q1. 航空法における「無人航空機」の重量要件はいくらか?

A1. バッテリーを含む重量が100g以上。100g未満の機体は「模型航空機」として扱われ、航空法の主要規制の適用外となる。

Q2. 100g未満のトイドローンを国会議事堂周辺で飛行させることはできるか?

A2. できない。小型無人機等飛行禁止法は機体の重量に関係なく適用されるため、100g未満でも対象施設周辺での飛行は禁止される。

Q3. 100g未満の海外製ドローンを日本で飛行させる際に注意すべき法律は何か?

A3. 電波法。技術適合証明(技適)を取得していない無線機器の使用は電波法違反となるリスクがあり、機体重量に関係なく適用される。

まとめ

2022年の航空法改正により、100g以上の機体が「無人航空機」として機体登録・飛行禁止空域・リモートIDなどの規制対象となりました。100g未満の機体は「模型航空機」として航空法の主要規制の適用外になりますが、小型無人機等飛行禁止法(重量不問で重要施設周辺の飛行禁止)や電波法(技適の取得義務)などは引き続き適用されます。

「100g未満なら自由に飛ばせる」という誤解を持たないよう、法令の適用範囲を正確に理解しておくことが重要です。

関連記事:無人航空機と模型航空機の違い航空法の基本と無人航空機規制小型無人機等飛行禁止法の概要

参考資料

・航空法(昭和27年法律第231号)

・小型無人機等飛行禁止法(平成28年法律第9号)

・電波法(昭和25年法律第131号)

・国土交通省 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール

この記事を書いた人

ソラタ

30代。二等無人航空機操縦士の技能証明取得を目指して勉強中。学科試験で詰まったポイントを整理してお伝えします。