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小型無人機等飛行禁止法とは?航空法との違いと禁止施設を整理

ソラタ

「小型無人機等飛行禁止法って航空法と何が違うの?重要施設ってどこのこと?」施設保護のための別法律と適用場面を整理します。

この記事の要点

小型無人機等飛行禁止法は、国会・官邸・原子力事業所・防衛関連施設などの重要施設の上空およびその周辺でのドローン飛行を禁止する法律です。航空法とは別の法律であり、同時に適用される場合があります。

違反した場合は1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金が科される可能性があります。学科試験では「なぜその場所が禁止か・どの法律が根拠か」という点が問われます。

【2026年改正予定】禁止区域が300m→約1kmに大幅拡大

2026年3月24日に改正法案が閣議決定・国会提出されました。主な変更点:

  • 禁止区域の拡大:重要施設周辺「おおむね300m以内」→「約1km(1000m)以内」(面積で約11倍)
  • 直罰化:従来は退去命令違反が罰則対象でしたが、改正後は禁止区域内での飛行そのものが直接罰則対象になります
  • 罰則:6ヶ月以下の懲役または50万円以下の罰金
  • 対象拡大:100g未満の小型ドローンも含む

施行時期:2026年夏ごろ見込み(公布後20日)。施行日・最新情報は必ず警察庁・国土交通省の公式情報で確認してください。

「国会議事堂の上を飛んではいけない」というのは知っていても、その根拠が航空法ではなく別の法律だということは意外と知られていません。小型無人機等飛行禁止法の内容と航空法との違いを整理します。

ザックリ言うと、「国の重要施設や原発の上は航空法とは別の法律でも禁止されている」。つまり2重に禁止されている場所がある、ということです。

小型無人機等飛行禁止法とは

正式名称は「国会議事堂、内閣総理大臣官邸その他の国の重要な施設等、外国公館等及び原子力事業所の周辺地域の上空における小型無人機等の飛行の禁止に関する法律」です。2016年(平成28年)に施行されました。

この法律は、重要施設の安全確保・テロ対策を目的として、指定された施設の上空および周辺でのドローン等の飛行を禁止しています。

対象となる施設(重要施設)

この法律が禁止の対象とする施設は、大きく以下のカテゴリに分かれます。

  • 国の重要施設:国会議事堂・内閣総理大臣官邸・最高裁判所・皇居・御所
  • 外国公館等:外国の大使館・公使館
  • 原子力事業所:原子力発電所など
  • 防衛関連施設:自衛隊の施設・在日米軍施設
  • 政令で指定する重要施設:上記以外で政府が安全確保のために指定した施設

対象施設は政令・省令等で随時変更される可能性があります。最新の対象施設は国土交通省・警察庁等の公式情報で確認してください。

小型無人機等飛行禁止法の対象施設(重要施設・外国公館・原子力事業所・防衛関連施設等)については、無人航空機の飛行の安全に関する教則(下図)で確認できます。

小型無人機等飛行禁止法の対象施設・例外(国土交通省 無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版 p.30):重要施設周辺での飛行禁止。航空法とは独立した規制
出所:国土交通省「無人航空機の飛行の安全に関する教則 第4版」(2026年2月)p.30 小型無人機等飛行禁止法の対象施設と飛行禁止区域:国会議事堂・官邸・最高裁・皇居等の国の重要施設、外国公館、原子力発電所、自衛隊・在日米軍施設、空港等が対象。施設周辺(現行法:概ね300m以内)の上空での飛行が原則禁止。本法は航空法とは独立した規制として適用される。※2026年改正法案では約1kmに拡大予定。

禁止区域の範囲

現行法(2026年6月時点)の禁止区域は対象施設の「敷地・区域の上空」および「その周辺の上空(おおむね300m以内)」です。ただし、施設の種類や指定の内容によって異なる場合があります。

「施設が見えない場所でも300m以内なら禁止区域に入る可能性がある」という点に注意が必要です。飛行前に対象施設の位置と禁止区域を地図で確認することが重要です。

⚠️ 2026年の改正法案では、この禁止区域が約1km(1000m)に大幅拡大される予定です。改正施行後は都市部を中心に影響が大きく広がります。施行日は必ず公式情報で確認してください。

航空法との違い

項目航空法小型無人機等飛行禁止法
規制の目的航空の安全・飛行リスクの管理重要施設の安全確保・テロ対策
規制の対象飛行禁止空域・飛行方法全般指定された重要施設の周辺
適用関係全国で適用指定施設周辺のみ
許可・例外国土交通大臣への申請で許可可能施設管理者等の同意が必要(条件あり)
主な罰則最大50万円の罰金等1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金

両方の法律が同時に適用される場所(例:防衛施設上空でありDID上空でもある場合)では、両法の要件をともに満たす必要があります。

学科試験で混同しやすいポイント

「国会議事堂の上空が禁止なのは航空法のDID規制のせい」という誤解が起きやすいです。国会議事堂等の重要施設周辺の禁止は小型無人機等飛行禁止法が根拠であり、航空法とは別の法律です。

「どの場所がどの法律で禁止されているか」を区別することが重要です。

混同しやすい用語

小型無人機等飛行禁止法:国会・官邸・最高裁・皇居・原発・防衛施設等の重要施設周辺での飛行を禁止する法律。航空法とは別。

航空法:飛行禁止空域・飛行方法・機体登録・カテゴリー飛行を定める主要な法律。重要施設規制とは別の枠組み。

飛行禁止区域(小型無人機等飛行禁止法):対象施設の敷地上空およびその周辺(現行法:おおむね300m以内/2026年改正法案:約1km以内に拡大予定)。航空法上の飛行禁止空域とは別に設定される。

学科試験対策|管理人の一言

「国会・官邸・原発・防衛施設→小型無人機等飛行禁止法」「DID・空港・150m以上→航空法」という対応関係で覚えるのが最も混乱しにくいです。どちらの法律が根拠かを問う問題が出るため、法律名まで正確に押さえましょう。

最新の指定施設・禁止区域は国土交通省・警察庁等で確認してください。

一問一答

Q1. 国会議事堂周辺でのドローン飛行を禁止している法律は何か。

A1. 小型無人機等飛行禁止法(航空法ではない)。

Q2. 小型無人機等飛行禁止法の対象施設として挙げられるものを3つ答えよ。

A2. 国会議事堂・内閣総理大臣官邸・原子力事業所(防衛施設・皇居・最高裁なども該当)。

Q3. 小型無人機等飛行禁止法に違反した場合の主な罰則は何か。

A3. 1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(詳細は最新の法令で確認)。

まとめ

小型無人機等飛行禁止法は、国会・官邸・原発・防衛施設等の重要施設周辺でのドローン飛行を禁止する、航空法とは別の法律です。両法が同時に適用される場所もあります。

「どの場所がどの法律で禁止か」という観点で整理し、飛行前は必ず対象施設と禁止区域を確認してください。

関連記事:航空法と無人航空機の関係は? 飛行禁止空域とは? カテゴリーⅠ・Ⅱ・Ⅲ飛行の違いは?

【罰則】小型無人機等飛行禁止法違反(指定施設周辺での無許可飛行):1年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金(小型無人機等飛行禁止法第10条)。制度・数値は改正される可能性があるため、最新情報は警察庁・国土交通省で確認してください。

参考資料

・航空法(昭和27年法律第231号)

・小型無人機等飛行禁止法(平成28年法律第9号)

・電波法(昭和25年法律第131号)

・国土交通省 無人航空機(ドローン・ラジコン機等)の飛行ルール

この記事を書いた人

ソラタ

30代。二等無人航空機操縦士の技能証明取得を目指して勉強中。学科試験で詰まったポイントを整理してお伝えします。